聞書第二 〇二四六 人間は何とよくからくつた人形ではないか、明年の盆には客 原文 一、道すがら、何とよからくつた人形ではなきや。終を附けてもなきに、歩いたり、飛んだり、はねたり、物迄も言ふは上手の細工也。來年の盆には客にぞなるべき。さても、あだな世界かな、忘れてばかり居るぞと。
聞書第二 〇二四六 人間は何とよくからくつた人形ではないか、明年の盆には客 現代語訳 一、道すがら、何かと良くできた人形ではないか。糸を付けてもいないのに、歩いたり、飛んだり、跳ねたり、口まで利けるのは上手な細工だ。来年の盆には客にでもなっているかもしれん。さても、はかない世界だ。大事な事を忘れてしまっているぞ、との事。