聞書第一 〇一八八 武士の意地は過ぐる程に、仕過すと思へば迦れがない 原文 一、古老の評判に、武士の意地を立つることは、過ぐる程にするもの也。よき加減にして置きたることは後日の評判に不足出來るもの也。仕過すと思ひてしたるとき、迦れなしと承り候。斯様の儀失念すまじきこと也。
聞書第一 〇一八八 武士の意地は過ぐる程に、仕過すと思へば迦れがない 現代語訳 一、古老の評判で、武士の意地を立てるとことは、やり過ぎる程にするものだ。よい加減にして置くことは後日の評判で不足が出来る。やり過ぎるつもりでやる時は、はずれが無い。この事は忘れてはいけない事だ。