聞書第一 〇一八六 中野數馬、組衆病氣の時は御城よりの歸途毎日これを見舞ふ 原文 一、物頭などは、組衆に親切にあるべき事也。中野數馬(利明)大役にて、隙これなく候に付て、終に組衆の所へ參り候事これなく候。然れども組衆病氣か、何事ぞこれある時は、御城より歸りに。毎日見舞ひ申し候。それ故、組中思附き候也。
聞書第一 〇一八六 中野數馬、組衆病氣の時は御城よりの歸途毎日これを見舞ふ 現代語訳 一、物頭などは、組衆に親切であるべきだ。中野数馬(利明)は大役を仰せつかって、暇がなかったので、終に組衆の所へ参る事がなかった。しかし、組衆が病気か、何事かある時は、御城からの帰りに、毎日見舞った。それ故、組中がまとまっていた。