聞書第一 〇一五六 役を手に入れ、毎日主君の御前と思うて大切に勤めよ 原文 一、一役を勤むるものは、其の役の肝要を詮議して今日ばかりと思ひ、念を入れ、主君の御前と思ひ、大切にすれば誤りなき也。役を勤めて本意を達すといふ事あり。其の役を手に入るべき事也。
聞書第一 〇一五六 役を手に入れ、毎日主君の御前と思うて大切に勤めよ 現代語訳 一、一役を勤める者は、其の役の肝要なところを良く考えて、今日が全てと思って、念を入れ、主君の御前と思って、丁寧にすれば誤りがない。役を務めて本領を発揮できるようになると言う事がある。その役を手に入れるべきだ。