聞書第一 〇一一八 何より一言が大事、かねての物言で人の心が知られる 原文 一、一分の武邊を確と我が心に極め置き、疑ひなき様に覺悟すれば、自然の時一番に選び出さるゝ事必定也。これは折節の仕方物言にて顯るゝもの也。別けて一言が大事也。我が心を披露する者にてはなし。兼日にて人が知るもの也。口傳。
聞書第一 〇一一八 何より一言が大事、かねての物言で人の心が知られる 現代語訳 一、一分の武辺を確かに自分の心に極めて置き、疑いが無い様に覚悟すれば、自然にその時に一番よい事が必ず選び出されるものだ。これは普段からの振る舞いや言動に現れるものだ。特に一言が大事だ。自分の心を披露する者はいない。普段から人に知られているものだ。口伝。