聞書第一 〇〇七七 役所などでは取込みの時ほど静かにするのが侍の作法 原文 一、役所などにて別けて取込み居り候處に、無心に何かと用事など申す人これあり候時、多分取合ひ悪しく立腹などする者あり。別けて宜しからざる事也。左様の時ほど押ししづめ、よき様に取合ひ仕るべき事、侍の作法也。かどがましく取合ひ候は中間など出會の様也。
聞書第一 〇〇七七 役所などでは取込みの時ほど静かにするのが侍の作法 現代語訳 一、役所などで特に取り込んでいる所に、何も考えずに何かと用事を話しかける人がいる時、よく取り合うのが面倒で腹を立てる者がいる。特に良く無い事だ。そのような時ほど、押鎮めて、良い様に取り合うべきと言うのが、侍の作法だ。角を立てて請け合うのは中間(侍と小者の間の身分の者)などの集まりの様だ。