聞書第一 〇〇三一 毎朝拜の仕様は先づ主君 親、それより氏神守佛とせよ 原文 一、毎朝、拜の仕様、先づ主君 親、それより氏神 守沸と仕り候也。主をさへ大切に仕り候はゞ、親も悅び、沸神も納受あるべしと存じ候。此方は主を思ふより外のこと知らず、志つのり候へば、不斷御身邊に氣を附け、片時も離れ申さず候。又女は第一に夫を主君の如く存ずべき事也。
聞書第一 〇〇三一 毎朝拜の仕様は先づ主君 親、それより氏神守佛とせよ 現代語訳 一、毎朝、拝の仕方は、まず主君、親、それから氏神、守り仏と行う。主さえ大切にすれば、親も喜び、神仏の納受もあるだろう。我々は主を思う事以外の事を知らず、志が募れば、普段からご身辺に気を付け、片時も離れない。また、女は第一に夫を主君の様に思うべきである。